ご近所とのトラブル、いわゆる近隣トラブルは意外と身近な問題です。
今回は、近隣トラブル相談センターをはじめとする相談先をトラブルのケース別に紹介していきます。
トラブル解決のポイントは適切な相談先、窓口に躊躇わず速やかに相談することにあります。
問題が大きくこじれる前に、できれば穏便に解決することを読者の方は望んでいるでしょう。
近隣トラブルが発生した際に、頼れる相談先を知っておくと安心度が違います。
ぜひ、本記事を参考にしてください。
- 知っておくと心強い近隣トラブル相談センターについてわかる
- トラブルのケースごとの相談先とその前後の対処がわかる
いざという時は警察!でもその前から相談できる窓口を知ろう
生命の危険や生活への深刻な影響が考えられる場合は早急に警察に相談が必要かもしれません。
また、名誉毀損などによる賠償問題に発展する場合、弁護士の力を借りる必要があるケースもあります。
ただ、多くの場合読者の皆さんも穏便な解決法を望まれるのではないでしょうか。
近隣トラブルには近隣トラブル相談センターという相談窓口があります。
自治体(市役所等)での相談窓口のことです。
警察、弁護士への相談の前ににも出来ることがあります。
まず、信頼できる人へ相談することで解決の糸口が見えることが見えるかもしれません。
気持ちのうえでも安心感が違ってくるでしょう。
そして、困っているあなたをサポートをする近隣トラブル相談センターも相談先としてとぜひ覚えていていただきたいです。
ここで相談先として利用できる窓口、5つをメリット・デメリットを含め紹介しますので、ご確認ください。
①警察に相談する
警察に相談もしくは通報することによる相手への効力は、多くの場合一番大きいといえます。
生命、身の危険を感じる時や社会生活への深刻な影響が発生している場合は躊躇わず速やかに警察に相談しましょう。
また警察への通報は緊急を要する場合は110番になりますが、#9110(警察相談専用電話)というダイヤルも用意されています。
今すぐ警察に駆けつけてもらうわけではなくても、警察に話を通しておきたいという時はこの警察相談専用電話にかけることで管轄の警察署につながります。
電話受付時間はつながる管轄の警察署によっても異なりますが、通常平日の午前8:30~午後5:15です。
- メリット :パトロール巡回や警察からの直接の注意をしてもらえる
- デメリット:今後のご近所付き合いへの悪影響
デメリット回避のためにもまず#9110(警察相談専用電話から相談することがおすすめです。
②弁護士に相談する
民事による調停での示談という形での解決や損害賠償を要求することを望む場合、弁護士に相談する必要があります。
また弁護士は、トラブル解決をより有利に進めるための証拠残しの方法を教えてくれたり、その記録もしてくれるでしょう。
訴訟を起こせば、相手が引っ越すようになるなど自分の生活を守りながらの解決もしやすくなります。
ただし、裁判ともなれば多くの時間とお金を要します。
トラブルの初期段階では相談先として選びにくいかもしれません。
- メリット:証拠残しやその記録、相手への注意勧告や裁判までを一任出来る
- デメリット:時間とお金を多く要する
③管理会社やオーナーに相談する
管理会社やオーナーに対してトラブルの苦情を伝える場合は、出来るだけ感情的にならず、どのような解決を望んでいるかを明確に伝えるかがポイントです。
例えば、ピアノの演奏が深夜に及ぶことで迷惑を感じている場合、演奏は何時までにして欲しいなど要望を具体的に話しましょう。
管理会社やオーナーとしても解決への具体性があれば動きやすく、もしくは動いてくれやすくなるからです。
- メリット:トラブルの原因となる住民へ直接もしくは全体へ向けて注意喚起してもらえ、集合住宅全体のルール遵守・マナー向上になる
- デメリット:管理会社やオーナーによってはトラブル解決に積極的に動いてくれないケースがある
このデメリットのケースは意外と多いものです。
そのような場合は、次の「④近隣トラブル相談センターに相談する」を参考にしてください。
④近隣トラブル相談センターに相談する
「近隣トラブル相談センター」と総称しましたが、各自治体に用意されている近隣トラブルの解決窓口は市役所に置かれています。
トラブルが起きて早い段階の場合やエスカレートしないうちに解決したい場合、近隣トラブル相談センターは有意義な相談先です。
特に騒音やゴミ出しトラブルなど地域全体の治安に関わることに上手に対応してもらえるケースが多いといえます。
- メリット:治安の維持・向上のため、取り図ってもらえる。自治体の用意する無料の弁護士相談の紹介が受けられるケースも
- デメリット:条例などで定められても公共サービスで出来うることが限られているケースがある
解決に直接的でなくても、解決のための方法や適切な手段、また別の窓口への検討を一緒に考えてくれるでしょう。
市役所に電話して近隣トラブルで困っていることを伝えれば該当の窓口に繋いでもらえます。
無料で相談出来るところも助かる点です。
地域の人を守ってくれるのが地方自治体という行政です。
躊躇わず、まず近隣トラブル相談センターに相談してみましょう。
⑤民間会社のサービスを利用する
民間のサービスも提供が始まっています。
近隣トラブル解決支援サービスである「くらしかいけつサポート」は、警察や行政でも介入しづらい段階の騒音トラブルから相談出来る心強いものになります。
- メリット:元警察官をはじめとする専門の相談員に無料で相談可能で、訪問にも対応
- デメリット:入居している物件のオーナーが加入手続きをしている必要がある
また、トラブルの結果、引越しを余儀なくされた場合も、民間サービスでは引越し代の費用のサポートまで手厚くフォローしてくれます。
入居している物件がサービスに加入しているか確認しておきましょう。
また今後、新生活を迎える方も物件選びの際に不動産会社やオーナーが「くらしかいけつサポート」のようなサービスに加入しているかは条件のひとつとなってくるでしょう。
参考:PR TIMES 『近隣トラブル解決支援サービス「くらしかいけつサポート」提供開始!元警察官が入居者を守る』
近隣トラブル相談センターに相談するための事前準備や心構えとして大切なこと
ここではいざ近隣トラブル相談センターに相談する時に、必要な事前準備や心構えとして覚えておきたい大切なことを確認していきます。
証拠はしっかり保管したい
まず、事前準備としてあったほうがよいものは証拠です。
具体的には
- 録画されたインターホンや防犯カメラの映像
- いたずら書きや放置されたゴミの写真
などがあれば持参します。
無意味なインターホンの繰り返しや無言電話などでは、時間や回数も記録しましょう。
証拠があることで、相談センターとしても相手への訪問をしての注意喚起などがしやすくなるためです。
近所の人同士での相談
また、同じトラブルで困っている近所の人同士で話を進めていくのも有用です。
近隣トラブル相談センターは自治体なので、地域の住民のため治安を守りたいという意図があります。
大勢の人が迷惑を被っている事実を伝えることは、近隣トラブル相談センターに問題解決を図ってもらうために重要なことになります。
代表者数名で近隣トラブル相談センターに出向くことは、お勧め出来る手段です。
またより大勢の人が困っている場合は、署名を集めるなどしてみましょう。
トラブル解決のために避けたいこと
直接的注意や苦情を繰り返し伝えることで、逆に相手の感情を逆撫でしてしまうことは避けたいことです。
また、一時的な感情に任せて、仕返しのような行動に出てしまうことも止めましょう。
自分やトラブルに遭っている人全員をトラブルの解決から遠ざけてしまいかねません。
そのような不利になる行動は慎み、冷静にひとつひとつ対処していくようにしたいものです。
一番身近な騒音トラブルを解決するためにできること
近隣トラブルの実に6割以上がいわゆる騒音トラブルという調査結果も出ています。
一番身近な近隣トラブル、騒音について悩んだ経験のある方もいるかもしれません。
騒音トラブルの段階によって相談したい窓口や解決の方法について考えてみましょう。
管理会社やオーナーに騒音に対してしてほしい対処を伝える
集合住宅の場合は、管理会社やオーナーに騒音について相談、対処をお願いしましょう。
また、
「ピアノの演奏は夜8時までにしてほしい」
「夜9時以降は窓を開けての宴会は避けてほしい」など
の具体的に提案します。
騒音の対象や騒音に対して区切りとなる時間をはっきりさせ、また解決に対してして欲しい要望をしっかり伝えることが大切です。
戸建ての場合は町内会に相談
先ほど窓口としてはあげませんでしたが戸建ての場合は、町内会などの自治会に相談し、ルール作りをしてもらうことも有効です。
町内会への参加は出来るだけ日頃から積極的にしておくと、トラブルの際に相談しやすくなるでしょう。
エスカレートしたり騒音以外のトラブルもあれば近隣トラブル相談センターへ
騒音のトラブルは、他の家でもトラブルとして頭を悩ましていることが考えられます。
ご近所で相談して近隣トラブル相談センターへ出向くことで、騒音トラブルの元になっている家へ自治体が働きかけてくれます。
また、相談内容を整理して然るべき相談機関を教えてくれたり、自治体にある無料法律相談などに繋いでくれる場合もあります。
騒音によって心身に不調が出た場合は
まず、必要な医療機関にかかり適切な治療を受けましょう。
その際の費用負担や会社などを休むことになった場合はそれぞれ記録も忘れずしておきましょう。
また、緊急度が高い場合は警察への相談も検討してみてください。
騒音トラブルのより詳しい対処法や万一にも自身が騒音の原因とならないための対策についてはこちら。
女性は特に気をつけたい近隣トラブルに遭ってしまったときにできること
次の近隣トラブルのケースは嫌がらせです。
具体的には
- 悪口を広める、悪口や名誉に関わることを貼り紙にしたりSNSなどに書く
- 言いがかりをつける
- ゴミや汚物を敷地内や家の前に置く
- インターホンを無意味に鳴らす、無言・いたずら電話をしてくる
などが上げられます。
女性の一人暮らしでは、とくに気をつけたい近隣トラブルです。
嫌がらせのトラブルがエスカレートしたら早急な相談・対応をする
嫌がらせのトラブルがあったら継続的なものかまず様子をみます。
嫌がらせが続く、頻度が増える、内容がエスカレートすることがあれば要注意です。
信頼できる人に家に来てもらうなどし、味方がいることを相手に知ってもらうことも大切です。
近隣トラブル相談センターに相談し、できる対処をしてもらったりより適切な相談機関についての紹介も相談しましょう。
より悪質で嫌がらせがエスカレートして身の危険を感じた時は、#9110(警察相談専用電話)にも相談・通報が必要です。
相手との直接的な接触は避ける
嫌がらせトラブルの場合、相手が何らかの負の感情を被害者に向けて持っているケースも考えられます。
まず、自分が騒音など相手にとって近隣トラブルになっていないことは確認したい点です。
ただし、相手と直接的な接触・交渉を試みることはしないほうが賢明でしょう
近隣トラブル相談センターなどの相談機関に注意喚起を委ねるのが大切です。
また、気づかぬうちに相手にとって騒音などを自身が起こしてしまっているのであればその事実確認をしてもらいます。
嫌がらせによってメンタルに不調が出たら
嫌がらせトラブルは精神的苦痛を大きく感じ、メンタル面での不調を抱えるケースがあります。
その場合は1人で抱え込まず、心療内科など適切な医療機関へかかりましょう。
近隣トラブル相談センターでは医療機関を紹介してくれる保健所とも連携している場合もあります。
メンタルヘルスの医療機関は1人で探すのが難しいケースもあるため、相談に乗ってもらえるだけでも負担を和らげるかもしれません。
別記事でも嫌がらせへの対処法をまとめていますので、あわせてお読みください。
近隣トラブルにあったら頼れる人・相談先機関を活用しよう
近隣トラブルは、身近に起こりうるトラブルなことが分かりました。
もし、あなたに知らずのうちにしろ、相手が不快としてしまっている音やその他原因を抱えてしまっている場合は速やかに解決や原因を軽減する方法を取りましょう。
そして、原因が自分に見つからない場合も含め、トラブルに対して解決のために早急に手立てを得ることが大切です。
出来るだけ早く
- 信頼できる人に相談する
- 頼れるプロの相談先に相談する
抱え込まず、相談することでトラブルの解決をしていきましょう。
近隣トラブル相談センターへの相談は、トラブル初期の段階でも警察や弁護士などよりも気軽に相談でき、解決の糸口を見つけるよい方法です。
また『くらしかいけつサポート』が利用できる場合は、メールからの相談が可能なのでより早くサポートを受けられることがあるでしょう。
あなたがもし近隣トラブルに遭ってしまった際、もしくは今トラブルの最中にあるという方に本記事が役立つことを願っています。
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